わたしたちは1日に平均して大体ペットボトル1本分の唾液を出すといわれています。唾液を分泌する器官を唾液腺といって、大唾液腺と小唾液腺の2種類に分けられています。唾液のほとんどは、そのうちの、大唾液腺から、分泌されていて、小唾液腺から出てくる唾液は全体の数%程度になってきます。
三大唾液腺といって大唾液腺には、顎下線、耳下線、舌下腺の3種類があります。唾液には、食事のときに反射的にでる反射唾液と睡眠時などに自然に出る安静時唾液があり、どの分泌腺からどのくらいの唾液がでるのかの割合が異なってきます。
すなわち、反射唾液では、顎下腺から分泌されるものが約6割を占めています。耳下腺からが約3割であるのに対して、安静時唾液では、顎下腺の約7割、耳下腺2割、舌下線5割という風になります。さらに同じ唾液腺から出た唾液でも、安静時唾液と反射唾液とでは性状が変化していて、反射唾液においては、舌にどんな味の刺激が加えられたかで、性状が微妙に変わることがあります。
よくいわれる唾液の臭いに関してなんですが、口腔内に歯周炎や虫歯などがあって、常に出血や排膿が起こっている場合や唾液の緩衝能力が低下している場合、舌磨き習慣などによって、舌粘膜や口腔内粘膜に損傷がある場合や、口腔内過敏がある場合などの原因によるものといわれています。
唾液の役割といえば消化作用にほかならないとは思うのですが、唾液には消化アミラーゼという成分が含まれていて、デンプンを分解して麦芽糖に変えます。わたしたちがご飯を食べていて、味がしっかり分かるのも唾液の大事な役割になっています。とくに水気のない喉が渇いて食べられないパサパサした食べ物などは唾液に溶けることで、その味が舌に検地されるといった効果があるのです。
唾液の働きには、洗浄作用と緩衝作用とエナメル質の再石灰化作用、殺菌作用があります。
この中でも大事な抗菌作用がありますが、歯並びの悪い人は唾液が体全体に届いていかないというデメリットがあります。唾液には、リゾチーム、ラクトペルオキシターゼ、ラクトフィリンといった殺菌・抗菌物質が含まれています。リゾチームは細菌を溶かす作用がある酵素で、ラクトペルオキシターゼは細菌が生育するのに必要な鉄と結合することで細菌の繁殖を防ぐことができます。
また、白血球や抗体などの免疫細胞や免疫物質も存在します。このように、唾液は虫歯を予防するさまざまな能力をもっています。 |