これから、インプラント治療を受けようと考えている人にまず歯とインプラントの違いについて覚えておく必要があります。歯もインプラントも同様に骨に埋まっているところから、歯肉を貫通して、口の中に頭を露出しています。
この口の中に頭を露出している部分を歯冠といい、歯もインプラントも同様の形をしていますので全く区別はつきません。しかしながら、内部構造は全く違う形をしていて、複雑な歯に対して、インプラントはチタン製のスクリューが骨にネジ止めされていますけど、意外に単純な構造になります。
その中で一番重要な部分になってくるのが歯根膜になってきます。歯根膜は、歯の表面のセメント質と骨をつなぐ強力な繊維です。非常に薄い層で、これがあるからこそ歯は微妙に動いて、噛む衝撃を緩和するのです。また、歯肉を貫通する部分、すなわち歯周ポケットの最深部へ免疫を供給します。
かたや、インプラントは骨と完全に接触しており、一体化していますので全く動きません。インプラントは和訳で埋め込むという意味の英語で、歯科以外でも埋め込まれるものは総じてこう呼ばれます。
整形外科でステンレスプレートを骨にネジ止めするのもインプラントになってきます。ところが歯科用インプレートは、半分は身体の中に入り、もの半分は出ているという中途半端な状態です。
わたしたちの身体に何かが入ると、それは異物ですから身体は炎症を起こしそれを排除しようとします。しかし異物を排除できないと分かると今度は包み込んで無害化しようとします。ところがチタンという物質に限りこの異物反応は起こらず、逆に骨が寄り添っていくという大変興味深い動き方をします。
こうした興味深い動きをオステオインテグレーションといい、1952年に偶然発見されました。チタン制インプラントの歯科への応用は、1965年にスウェーデンのイエテボリ大学の整形外科医、ドクタープローネマルクによって初めて施術され、もうすでに40年間も使っている人がいるほどです。
インプラントには基本的に2回の手術が必要になってきます。これはインプラントを骨と等高に植え、いったん傷を完全に閉じ、数ヵ月後にオステオインテグレーションが得られてから改めて歯肉を開いて、頚や頭を連結するという手順です。
手術が合計で2回は必要になってきますので、これを2回法と呼んでいます。つまり1回法はこの2つを同時に行おうとする方法で、初期固定が充分であれば数ヵ月後にはオステオインテグレーションが達成されます。
2回法のインプラントを1回法で用いることは簡単ですが、1回法専用に開発されたインプラントも人気があります。 |
|
|
|